クランクニコルソン法を使用した非定常解析における時間増分値の影響
開発したプログラムの動作確認には,理論解がわかっている問題を解くことが適しています。残念ながら,現在,学生の学力低下及び高等教育機関での教育カリキュラムが軽薄短小化しつづけていることの余波を受けて,出版されている伝熱工学の教科書の内容も薄くなってきています。
また,数値解析技術などの普及もあり,複雑な級数展開などによって伝熱工学の理論解を説明している教科書は非常に少なく,プログラムの動作確認や練習問題として使える問題を探すだけでも相当の労力を要するのが現実です。せっかく図書館等を探したにもかかわらず,見つけることができなかったという人も大勢いることでしょう。そういう場合でも諦めずに何度か探すことで文献収集能力が養われるものですが,どうしても見つからないという人もいるかと思います。そこで,ここでは理論解がわかっている熱伝導問題について説明します。このレポートが,プログラムの動作検証や,市販ソフトウェアの操作練習のお役に立てれば幸いです。
例題1 温度拘束された平板の2次元定常熱伝導解析(温度拘束境界条件)
例題2 温度拘束された2重厚肉円筒の2次元定常熱伝導解析(温度拘束境界条件)
例題3 厚肉円筒の2次元定常熱伝導解析(温度拘束境界条件,熱流速境界条件)
例題5 温度拘束された2重厚肉円筒の軸対称定常熱伝導解析(温度拘束境界条件)
例題6 厚肉円筒の軸対称定常熱伝導解析(温度拘束境界条件,熱流速境界条件)
例題10 円板の軸対称非定常熱伝導解析(温度拘束境界条件)本例題の理論解の計算方法はこちら