menu Magnetics Fluid Structural Acoustics Numerical

熱流体解析分野 2003年8月24日更新

伝熱解析や流体解析にかかわる分野の教科書を取り上げます。

「パソコンで見る流れの科学」

矢川元基編著:
講談社
2001年7月20日1版
1700円
[ 1]

ブルーバックスシリーズです。
これから流体解析にかかわる人が,手っ取り早く流体解析の概要を知るのに良い本です。
平易な表現で書かれていて,初心者がわかりにくい専門用語には説明が付いていて親切です。
差分法から粒子法まで説明されていて,付属のCD-ROMには簡単なアプリケーションが収録されており,読者はWindows上で実行することが可能です。これから流体解析を始める人や,今流体解析をやってきたけど,よく理解できないという方は一読されることをお勧めいたします。

「流体力学の数値計算法」

藤井孝蔵:
東京大学出版
1994年3月20日初版
4400円
[ 2]

流体解析について,本格的に書かれた書。
主に差分法と有限体積法によるアプローチです。
内容はボリュームがありますが,初学者の方は,まず1章と2章を読んで下さい。
陽解法の安定性や差分スキームの選択など基本的ですが重要な項目に関して詳しい説明があります。
数式の展開過程を粘り強く追えば,流体解析について相当学べるのではないでしょうか。
テーマが流体という方は,そばにあると良いと思います。

数値流体力学シリーズ

 「1 非圧縮性流体解析」

 「2 圧縮性流体解析」

 「3 乱流解析」

 「4 移動境界流れ解析」

 「5 燃焼・希薄流・混相流・電磁流体の解析」

 「6 格子形成法とコンピュータグラフィックス」

東京大学出版
1995
[3-8]

東大出版の6冊からなる流体解析におけるシリーズです。
流体解析について差分法を主体に,有限要素法と境界要素法を含めて本格的にまとめられています。
初学者は,まず1冊目の非圧縮流体解析について読まれると良いでしょう。
アプリケーションとして使用されている方には,6の格子形成法とコンピュータグラフィックスもお勧めします。
書店で新品が手に入ります。値段は1冊5000円程度です。

「Excelで学ぶ流体力学」

森下悦生:
丸善
平成12年3月初版
2300円
[ 9]

「有限要素法による流れのシミュレーション 」

日本数値流体力学有限要素法委員会:
シュプリンガーフェアラーク東京
4800円
[10]

有限要素法による流れ解析についてまとめられた教科書です。もともと不定期に開催されていた有限要素法による流れ解析のサマースクールで使用された原稿をもとにまとめられており,詳細かつ広範なトピックスが盛り込まれています。
有限要素法で流体解析にアプローチする方にお勧めします。
また付属のCDにはいろいろなアニメーションなども収録されているようです。

有限要素法の基礎と応用シリーズ8「流れと熱伝導の有限要素法入門」

矢川元基:
培風館
1983
4500円
[11]

 本書は有限要素法による熱伝導解析,流体解析,熱流体解析を扱っています。この本も各分野において大変丁寧に説明がなされていてこの分野を勉強される方にお薦めの書です。熱伝導解析と粘性流体解析プログラムが付録として掲載されており,簡単な例題の結果などもあります。プログラムの説明は非常に丁寧ですのでその面での勉強にも役に立つと思います。お薦めです。
なお,本書のプログラムコードには配列のディメンジョンが適切に設定されていないのでこの部分を修正しないと動作しない可能性があります。(例)pp.264:DIMENSION H(1),P(3,1)とありますがコードではpp.266でH(20),P(3,20)が使用されています。これは読者の環境に応じて設定するように配慮して書かれているためと考えられます。またFORMAT文の部分がコンパイラーによってはエラーと見なされる場合が多数存在します。

「有限要素法による熱応力・クリープ・熱伝導解析」

矢川元基,宮崎則幸:
サイエンス社
1985年初版
[12]

熱応力と熱伝導問題に関する数少ない有限要素法の書です。
クリープ現象の解析を行う人は必須の書だと思います。
今では古い本ですが,FORTRANプログラムも掲載されておりこれからこの分野に携わるという人にお勧めいたします。

「画像から学ぶ流体力学」

種子田定俊:
朝倉書店
1988年9月初版
2987円
[13]

実際の流れを可視化した写真集のような本です。
可視化写真には,1ページ程度の解説もあり読みものとしても楽しめます。
有名な本ですが,よく探さないと見つからないかもしれません。

BLUE BACKS シリーズ「流れのファンタジー」

可視化情報学会編:
講談社
1988年9月初版
2987円
[14]

ブルーバックスシリーズの一つです。
流れを可視化した写真が豊富に掲載されています。
計算結果を評価する目を養う上でも,このような実際の流れの可視化例というのは貴重です。

「教養 流れの力学」(上)(下)

細井豊:
東京電機大学出版
1990年9月10日初版
1545円
[15]

流体力学の歴史についてまとめられた読み物です。
普段オイラーだとかレイノルズなどの人名を多く教科書で目にしますが,実際彼らがどのような研究を進めていたかについて知ることができます。
先人の歩みを知って,自分のやる気を奮い立たせるのも良いかもしれません。
知識のつめこみよりも,このような歴史的な背景を知りながら勉強するほうがずっと楽しいと思います。

「熱応力」

竹内洋一郎,野田直剛:
日新出版
1989年7月10日4版増補改訂版
7200円
[22]

熱応力についてまとめられたバイブル的な書です。
この分野を学問的に勉強したい人にお勧めします。
初版は1971年ですが,改訂増補版が販売されていますので,新品を入手することも可能です。

TOP INDEX HOME